正月が明けると、毎年のように自然と思い出す行事があります。 高松市の石清尾八幡宮のみかん焼きです。
いつもなら家族で「そろそろ行こっか」と出かけるのですが、 今年は気づけば日が過ぎてしまっていて、 「あれ…今年、行ってないやん」と、ふと気づきました。
少しだけ胸がきゅっとして、 なんとなくスマホの写真フォルダを開いてみると、 去年のみかん焼きの写真が出てきて、 その瞬間、あの火の前に立ったときの空気や家族の表情が、 ふわっと心に戻ってきました。

🔥 去年の火の前に立ったときの、あの“ふわっと熱い空気”
境内に近づいたときの、空気の変わり方は今でもよく覚えています。 積み上げられた札・御守、縁起物や、お正月の注連飾りが勢いよく燃えていて、 冬とは思えないほどの熱気が、こちらに向かって押し寄せてきました。
ダウンを着ていた私は、
「あ、これ…溶けるやつや」
と直感して、思わず脱いでしまいました。 冬の神社でダウンを脱ぐなんて、あの日くらいのものです。
横を見ると、ロウリュが大好きな旦那(N氏)が、 少し困ったような顔で、
「これはロウリュどころじゃない…おかわりいらん…」
とつぶやいていて、思わず笑ってしまいました。 この人が“熱さギブアップ”するなんて、なかなかありません。
🔥 子どもの「暑い…でもやってみたい」が、なんとも愛おしかった
子どもはというと、 顔を真っ赤にしながら、
「あつい…でも、みかん焼きたい…」
と、暑さに文句を言いつつも、 目はしっかり火のほうを見ていました。
火に近づくたびに、 “熱風ドライヤーを顔に当てられている”ような熱さで後ずさりするのに、 みかんを手に持つと急にやる気が出てきて、
「いくよ!…あっつ!!」
と、涙目になりながらも前へ進む姿が、 小さな修行僧のようで、可愛くて、頼もしくて。 あの時の表情は、今でもはっきり思い出せます。
🔥 みかん焼きってどんな行事?
石清尾八幡宮のみかん焼きは、 見た目はどんど焼きに似ていますが、 “みかんを焼いて食べる”のが主役という、少し珍しい行事です。
- みかんを火に投げ入れて厄を落とす
- 焼けたみかんを食べて無病息災を願う
- お守りや古札も一緒に焚き上げる
という、香川ならではの体験型の神事です。
火の勢いがとても強くて、 近づくと顔が一気に熱くなるほど。 ロウリュ好きの旦那が諦めるのも納得の火力でした。
🔥 どんど焼きとの違いは?
どんど焼きは全国的な行事で、 正月飾りを燃やして“歳神様(としがみさま)”を天にお送りするのが目的です。
歳神様というのは、 お正月に家に来てくださる“その年の幸せや健康をもたらす神様”のこと。 門松やしめ縄は、その歳神様を迎えるための目印でもあります。
だからどんど焼きは、 正月飾りをただ処分するのではなく、 歳神様を丁寧にお見送りする神事なんですね。
一方、石清尾八幡宮のみかん焼きは、
- みかんを焼く
- 食べる
- 厄を落とす
という“参加型の厄払い行事”。
ですので、 どんど焼き+体験イベント=みかん焼き というイメージがしっくりきます。
🔥 あの火、どれくらい熱いの?
一般的な焚き火は600〜800℃ほど。 大量の薪が燃える大きな火は、800〜1000℃級になることもあります。
竹を持つ手がジリジリ熱くて、 子どもが「うわぁぁぁ!」と後ずさりするあの感じは、 まさにそのレベルでした。
🍕 ピザ換算で言うと…
石窯ピザは400〜500℃で1〜2分で焼けます。
つまり、みかん焼きの火(推定800〜1000℃)にピザを入れたら…
👉 30秒〜1分で真っ黒になるレベル
強いて伝えるなら、
「石窯ピザの倍の火力。 ピザなら1分もたずに炭になる熱さ。」
という表現が分かりやすいと思います。
🍊 焼きみかんはなぜ甘いの?
焼きみかんが甘くなるのには、ちゃんと理由があります。
- 加熱で細胞が壊れる
- 傷を修復するためにクエン酸が消費される
- 結果、酸味が減って甘みが際立つ
という仕組みです。
皮は真っ黒でも、中はホクホクで甘くて、 子どももひと口食べて、
「あまい!これ、またやりたい。
と嬉しそうにしていました。
今年は行けなかったけれど…
今年は行けなかったけれど、 写真を見返すだけで、 あの熱気や家族の表情、焼きみかんの甘さまで、 そっと心に蘇ってきました。
行けなかった年があるからこそ、 来年がまた少し楽しみになります。
来年はまた、 「暑い〜!」と言いながらみかんを握りしめる子どもと、 ロウリュ好きなのに火力に負ける旦那と一緒に、 あの火の前に立ちたいなと思います。


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